WD講vol.06 (’05/11)

’05 11/9

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Webクリエイティブの発想法(Webデザイン)
 ■ 中村勇吾のWebへのアプローチ
 ■ 解放されるということ

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■中村勇吾のWebへのアプローチ
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ウェブの技術を盲目的に身につけてサイトに施していくことは面白くない。世の中には
個別のプログラムやロジックがあるが、それらを型にハマったことだけに使うのではなく、
もっと自由に組み合わせることでより面白くなり他にも可能性があるのではと勇吾氏。
「もっと自由に考えよう」といったところ。

Composition of Logics
ロジックは「モノ」のコンポジションとして語られていた。しかし、
モノの組み合わせではなく、行為や行動などの組み合わせ自体の方がもっとバリエーシ
ョンを持たせられないかということに意識をおいて作っているそうです。

■amaztype(アマゾンの検索サービス)

http://amaztype.tha.jp/

例えば「Love」と入力する。結果は…
このサービスは彼が作ったインターフェイスだが、AmazonのAmazon Web Serviceを
利用して(Flash – AmazonAPI)作り出している。ちなみにアフィリエイトにもなってい
て、今年はこのサイト経由で書籍やCDを購入している人からの収入分は15万円ほどにな
るとアフィリエイトの管理画面を見せながら説明してくれた。

アマゾンで探しても良いが、amaztypeでの検索結果を「楽しむ」という要素を盛り込ん
だ形でユーザは”中村アマゾン支店”から購入している。

■yugop.com(個人作品アーカイブ 2000年12月)

http://yugop.com/ver3/index.asp?id=3

PC内にあるローカル時計とシンクしているプログラム。見てて飽きない?作り。

■Blackribbon

http://yugop.com/ver3/index.asp?id=32

Shockwaveを利用した3D感覚のオブジェクト。触っているうちに触り方が分かる。
“3D for 2D” 3Dのシステム上で2次元的なモノを生み出すことに使えるかもしれない
として研究していたことも。

yugop.com内その他も面白いです。見ておくと良いかもしれません。
マウスポインタをキャプチャ(REC)して再現するというプログラムがありました。
【参考】http://yugop.com/ver3/index.asp?id=22
ポータル系サイトでユーザがどのようにマウス移動をしていくのかというのを
バックでトレースするという「イヤな?」仕事だったが、ユーザ行動は面白いと氏。
アクセス解析では分からない事が分かりそうですね。

Not Universal これが大正解であるようなものを僕は求めていないと言う。
そして自分はFormgiver “形式を考えるヒト”であるなと勇吾氏。

企業サイトだったら、ナビゲーションが逆L字型にあって…
ブログだったら右上にカレンダーがあってー
というような当たり前にあるようなデザインを彼はしない。彼の仕事はデザイナーでも
ディレクターでもないと知り合いに言われた言葉がFormgiverだと言われたことが一番
彼を理解しやすいのかなと思う。

■CAM CAM TIME(Client:SONY 公開終了)
時計をあしらったもので同心円上にサムネイルを配置したビジュアライゼーション。
動画をアップロードするADSLがやっと導入してきた2003年のもの。
当時の記事↓

http://internet.watch.impress.co.jp/www/column/broadband/030118.htm

http://adv.yomiuri.co.jp/ojo/02number/200306/06digital.html

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「アフォーダンスするということ」
 「参加して!」、「参加したら良いことあるよ!」というような直接的なメッセージではなく、
 『現象』で”参加したくなるようなもの”を目指した。今も作るものはそういうものを目指していると思う。
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■NEC ecotonoha [ エコトノハ ]

https://www.ecotonoha.com/

ユーザクリックで木を成長させていくもので、成長した最後の様子は誰にも分からない。
パラメータ(言葉の長さ、クリックした場所など)によって、成長の仕方が変わる。
クリックで生まれた木の100分の1ほど(年700本程度)をオーストラリアのカンガルー島
に植林するNECの環境活動に参加を見てもらい、フィードバックするサイト。流れ自体は
クリック募金と同じようなものだが、クリック募金には半分自己満足があるんじゃないか、
自己満足で終わらせるようでは良くないだろうと氏。そこをデザイン的に補完したいと
考えたそうだ。デザイン的にはベタ過ぎて恥ずかしいとか。

彼は変わっていく仕組みをデザインすることを自分のワークとしている。「ネット盆栽」
だと言ってた中村氏。CAMCAMTIMEとスキーム自体は同じだったが、ユーザが予想外の
動きをしたためパラメータを変更しながら良い感じの木の成長を作ることができたと言っ
ていた。

■Tokyo FM FESTIVAL ’04

http://tfm.p.tha.jp/

JFNネットワーク(TOKYOFM系のラジオ局全国ネットワーク)の全国縦断イベント。
各地方局一押しのインディーズアーティストの曲を視聴したりライブビデオが見られる。
日本地図はネット上で映像を見たユーザが好きな場所で時系列で自分の住んでいる場所
にメッセージを送る掲示板にもなっている。日本地図を揺らすことで盛り上がっている
感じを演出したが、丁度新潟の地震があって一時は企画変更に迫られそうになったが、
難なく実現できた。曲を聴いて感想を投稿できる。曲を停止してもBGMで低音量で流す
など常に何かしらの音楽が流れている状態で切れ目がないように、ランダムに演奏している。

デザインは1週間で2日前まで写真など素材が来なかったが、何が来ても大丈夫なように
作り込みはしていた。イベントであるが、ミュージックプレイヤーのようなサイトとして、
掲示板は時系列で共有していくようなインターフェイスを提案した。

■Fotologue.jp

http://fotologue.jp/

Fotologueはコミュニティサイト。フォトログサービス。ブログの写真版のこと。
ユーザが自分の撮影した写真をアップロードしてそれにコメントなどをしてもらうサイト。
デジカメ写真にはExif情報(メタ情報)が埋め込まれていて、写真をアップすれば、
サーバーサイドでその写真を撮った機種や撮影時間などを判別して表示させている。
アップした写真でサムネイルなどを作ったり、自分のスペースの背景色など色彩をいじ
れる管理画面をMovableTypeを踏襲して制作した。

写真を撮る人は昔から?みんな知っているアマナ。ターゲットは写真家でパソコンユー
ザではないので管理画面は直感的に、簡単にデザインやスキンを変更できるように作っ
ている。RSSやAtomなどは実装し、また、写真を検索できる仕組みを作っている。
(Exif情報などを元に検索できる)検索結果自体をスクリーンセーバーにもできるアプ
リケーションを作っている。

■amana :「伝える」から「伝わる」へ

http://amana.jp/company/tsutawaru/content.html

アマナが株式上場したのに併せて、カンパニーブランディングをした。
P in P手法(Person in Presentation)での表現をクライアントに要求されたが、
嫌いだったし、世界で3分に1個のスピードで作られていますと嘘を言って(笑)
今のインターフェイスを提案したと言う。

色んなクライアントの要求をそのままサイト構造に反映させない。色んなシンプルな側面
を落とし込んでいくのが良いのではないだろうか。
「キャンペーンサイトへようこそ」みたいなものはありふれているし、ユーザはもう
そんなサイトは見ないだろう。だからそんな切り口では作らない。

「ナビゲーションで5つくらいのメニューがあって」みたいなものはもう誰も見ない。
ユーザはそんなに優しくないと。たまたまに来てくれたユーザに訴求するにはキャンペ
ーンサイトなどそもそも興味もたれないと思っている。彼がいつも気にしているのは、
最初の3秒くらいで興味を引き、30秒くらいでつかまえるようなものを目指しているそうだ。
辛うじて見てもらえるかもしれないくらいでいると言う。

アマナではコンテンツがたくさんあるが、一秒毎に変化していく。写真は10秒で、
1つの繰り返しが30秒。何だろうと思わせて間を持たせる。見ていて起きないものー 
時計型の映像コンテンツに行き着いたということのようだ。

■Honda Sweet Mission

http://www.tfm.co.jp/sweet/

世界に各地にいるOL達の様子をレポートするサイト。ポッドキャスティングに取り組む。
彼個人としてはポッドキャスティングは好きではないらしいが、仕事なのでと。「語
り」をどうビジュアライズするのかということを課題として考えた。レポーターから
届く音声データがサーバにアップされると波形解析アプリケーションが自動的に動いて
(WinAMPなどのような)、音声データとアニメーションの動きと同期させている。
音声のタイミングと表示しているテキストをシンクロさせる仕組みも同時につくって
いる。ユーザからのコメントも喋るようにしたいということでText to Speechで一番
性能が悪そうなアプリケーションを使ってラジオの粗さを出して「トラックバックもし
てネ!」などを喋らせている。(良いソフトを使うと人間の発音と聞き間違えってしま
うので面白くないという理由で。)

管理画面はMovable Typeのブログのデザインを取り入れていた。ユーザからの反応が
良ければ公開していけたらと言っていた。(MTとFlashなのかな)

■Jump-in.jp/(’05 11/2からリリース)

http://jump-in.jp/

XBOX360について自由に発言できるバズマーケティング(口コミ)に重点をおいたサイト。
本当に自由に書き込みができる。彼のある種の実験だそうだ。ヴォイスプールというFlash
インターフェイスでFlickrやdel.icio.usのタグのようにホットな話題(コメント数が多いもの)
に重みを付けて(=フォントサイズを大きくして)投稿した話題に対して強弱をつけている。
PermalinkもRSSも実装して使いやすい。彼自身はどんな(コワい)投稿がいつ来てもおかし
くないのでドキドキしているとは言っていた。あまり検閲しないという趣旨でスタートした
企画だった。一度放置してみましょうとマイクロソフト担当者に言っている。自浄作用が
どう働くのかやユーザ行動をそこそこ信頼して作ってみたいというところから立案。

ただ、勿論コントロールはしていると言う。その周期で話題が出現したり、消えていったり、
重み付けをしていくのかを測定している。内容があるかどうか、その話題に対してのアクセス
数、テキストの長さ、トラバのあるもの(=ブログ持ってないとできないから)はそれなり
に信頼度があるという要素をバックのプログラムでコントロールしていると言う。
CMは佐藤可士和氏。今はヴォイスプールのブログ。来週くらいにイメージプールをリリース
するようだ。

スペイン、サグラダファミリア教会で見た↓のがアイデアソースだそうです。

Texture

↑リアルなものからアイデアをWebに還元するところが素晴らしい!!(村尾 笑)
コメントしてくれた友人のhttp://www.levitated.net/daily/levEmotionFractal.html
のソースコードを自分のと物々交換したというエピソードまで披露してくれた。

Jump-in.jpの書き込みに関して、上記で「放置してみる」旨の発言はレッシグの
考え方から企画設計している。レッシグの考える4つのコントロールについては
後述。その中に「規律訓練型コントロール」と「アーキテクチャ型コントロール」が
ある。よくある例ではマクドナルドのイスのシートが固い理由は客の長居をしても
らいたくない。回転率を上げるためだと言われる。物理的な物をコントロールす
ることによって人の動きをコントロールする。
今回のブログは、アーキテクチャ型のコントロールで、コミュニティの流れを
コントロールできないかと実験していると発言していた。熱狂的なゲーマーからの
変な、明らかに荒しな書き込みについては削除はするものの、基本的に放置し
ユーザの自浄作用をアーキテクチャ部分に委ねている。

※ローレンス・レッシグの4つのコントロール(個人をコントロールする4つの方法)
 1、軌範
 2、法
 3、市場
 4、アーキテクチャ
サイバースペースにおいては、アーキテクチャによるコントロールが最も有効だという
見解を出している。

(cf.)ローレンス・レッシング

http://blog.japan.cnet.com/lessig/

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■解放されるということ
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ディレクターは実際にプログラムやHTMLなどを書いた方が良いかどうかについて言及。
「やらないよりはやった方がいい」に決まっている。なんでやった方は良いのかについて
は、その技術をマスターすることではなくて「解放」されるからだと言う。
打ち合わせで「○○できますか?」と聞かれた時に「できる/できない」をすぐに答えられ
、持ち帰ることがない。中途半端になるのは良くない。自分で決めたものは決着をつける
ようにと勇吾氏の力強い言葉があった。

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中村勇吾–tha ltd代表 http://tha.jp/
 彼のブログ http://yugop.net/blog/

4年前に「中村勇吾」を知ってから、実際に話をしたので興奮した。レポートも思わず書
きなぐり。講座終了後に懇親会があって、実際に勇吾さんと話をしてみました。
プレゼン下手な人かと思いきや、メモしづらい方法だったのでなかなか自分に落とし込む
のが難しかった。それからページ単価でいくらみたいなことはもはややっていないという
ことで面食らった。自分の作るプログラムやウェブサービスが点々とサーバに散在するの
で、ページ単位で「いくら」みたいなことが出来ないと言う。

「変わる仕組みをデザインする」というのが印象的だった。SEOの事を彼に聞いてみたところ、そこまで意識はしていないとのこと。コンテンツの面白さが一番。そうすれば口コミで広がっていくもの。上位にくるもの。クライアントにはSEOの追求は本末転倒になりかねない旨をいつも説明していると言う。気づけばアマナは「伝わる」でGoogle3位。「SEOコンサルタントなんてね」と。